Товч агуулга:日本国憲法が施行されてから、50周年を迎えようとしている。日本社会の歴 史上はじめて、「すべて国民は、個人として尊重される」 (13条)として、人間 尊重の価値を根本においたこの基本法の理念は、政治的権力との関係でも、さ まざまの社会的権力との関係でも、その間つねにきびしい試練に当面してきた。 そのうえ、この基本法の出自について、さまざまの立場から、やはりきびしい 批判がむけられてきたことも、たしかである。しかしまた、日本の社会はじま って以来の経済的発展と、経済・社会構造の急激な変化にもかかわらず一定の 安定と、それゆえに極東における安定的要素としての国際的地位とが、この基 本法のもとで達成されたということも、客観的な事実である。